さあ、まいちゃん。品質管理室に着いたよ。


なんだか機械がいっぱいだね
そうだね。機械をつかって、お米の品質検査をしていくよ
玄米が到着した際、 【車上サンプリング】をしていたのを覚えているかな
その玄米を使ってお米の情報を調べていくよ。
機械で計測した後、結果をシステムへ取込み、データベースで管理するよ。商品のロットごとに品質管理を行うよ。
これまで、お米を機械と人のダブルチェックで管理していると言ってきたけれど、最初にこうしてきちんと検査を行いデータ化することで管理がし易くなっているんだよ。
最初が肝心なのね
毎日たくさんの玄米が届くのでしょう
どのように検査してデータ化するの
では、実際に見て行こう!!
まず、届いた玄米を精米機にかけるよ。
大きさは工場で紹介したものの半分以下だけど、機能は工場のものと同等だよ
工場で説明したとおり、ここでも1~3回精米機に通してヌカを削っていくよ。
必ず3回通せば良いというわけではないので、プロの目
で適切な回数を見極めながら削っていくよ。



通すごとに色が白くなってきたね♪
ヌカが削れた証拠だね。
精米したら、次は【穀粒判別機】 に通していくよ。

ぱっと見ただけでは分からない、
被害粒・・・虫や熱によって損傷のある粒
着色粒・・・虫・熱などによって米粒の表面の一部や全部が黄色・褐色・黒色になった粒
砕粒・・・砕けている粒
胴割粒・・・お米に亀裂が入っている粒
粉状質・・・半分又は全体が粉状の粒(白く濁って透明感のない粒)
白度・・・お米の白さ・透明度 を調べていくよ。
お米の粒ってこんなたくさんの状態に分類されるんだね
この機械は、1000粒中どれくらいの割合で、良くない状態の粒が入っているか教えてくれるよ。


1000粒も調べるんだね
これだけあれば正確な情報がわかりそうだね
お米は自然の恵みで出来る作物だから、100パーセント無傷のお米になるのは不可能だというのはわかるね。とは言え、こうしたお米がより少なければ良いお米=美味しいお米と言えるんだ。
精米の現状をランク分けし、さらにその情報から、最終的な精米の味を予想することができるんだよ。
数値から味が予想できるなんて
すごいな~
あ
測定結果が出てきたよ
うん。状態は良さそうだね。

データは直ぐに自動でパソコンに取り込まれるから、入力ミスやデータの誤登録をすることはないんだよ。
次に、【食味分析計】に通していくよ。
この機械で、精米の出来上がりの味を予想するよ。

瀬川さん、結果が出てきたよ

良いお米だね
上の判定結果が、穀物判別機で出たデータ。
赤いラインで囲まれている判定結果が、いま食味分析計で出たデータだよ。
この食味計で、ご飯の硬さや粘りに影響を与える、お米の成分が測れるんだ。
同じ品種でも、栽培時の天候や土壌の環境で数値が変わってくるからね。
食味計を使って、美味しくて一定の味になるようにブレンドを管理したりするんだよ。
美味しいお米をつくるには、周りの環境だけじゃなくて、数値も大事なんだね
こうした判定を元に、商品を作っているんだよ。判定結果によっては、産地と話をして玄米を交換してもらっているよ。お客さんにより美味しいお米を食べてもらいたいからね
こうした情報は、製品化された後も工場でデータをしっかり保管しているから、出荷してからでも調べることができるんだ。

製品化後も、データーを保管してくれているなんて、何だか安心だな
まいちゃん。工場ではさらに詳しい検査。【DNA検査】をすることもできるんだよ!!
お米にもDNA検査があるんだね
すごーい
瀬川さんどうやって調べるのか早く教えて~

ははは。まいちゃん、焦らなくても大丈夫だよ。
【サタケDNA判別装置】を使って調べて行くよ。
お米にはごくわずかなDNAしか含まれていないんだ。そのわずかな量のDNAを抽出するために、まずお米を粉砕するよ。この機械でお米を一粒一粒粉砕していくんだよ。


小さなお米を一粒ずつ粉砕するのは大変だろうな~
粉砕したお米は、DNA検査専用の試薬を加えて、恒温で攪拌しDNAを抽出しやすくするよ。
これは【恒温攪拌装置】といって、一定の温度(65℃)で1時間回転するんだ。

次に【DNA自動分離装置】にかけて、先ほどの上澄み液と新たな試薬を混ぜて、DNAを抽出するよ。
この機械で、約2時間かけて、6検体分のDNAを自動的に抽出することができるんだ。

DNAが抽出できたら、DNAを分析しやすいように増殖するよ。
先ほどのDNA溶液と試薬等を混ぜ、 【DNA増幅機】で3時間くらいかけてDNAを増殖させるよ。

最後に、増幅したDNAをDNA判定器にセットし、自動で品種を識別させるよ。
向かって左は【分注ロボット】 チップに試薬と増幅DNA溶液を自動で充填するよ。
向かって右は【DNA判定装置】 品種を自動で識別してくれるよ。

検査からおおよそ5分程度で、パソコン画面に品種が自動で識別表示され、結果を知ることができるんだよ。

はや~い
まいは、もっと検査に時間がかかると思っていたよ
工場で求められるのは、正確な作業と、素早い行動、豊富な知識だからね。
工場で勤務している人、一人ひとりがそう行動できるように、高い志を持って勤務しているよ。

これだけしっかりした検査や品質管理、高い志を持った人たちが、お米を作っているから、神明のお米はすごく美味しいんだね
まいはすっかり神明のファンになっちゃった!!
この工場見学で、お米についてたくさんの事が学べました
瀬川さん案内してくれて、どうもありがとうございました
いえいえ。作り手も熱い気持ちをお伝えできて、とても楽しい時間を過ごせました。
今後もぜひぜひ、神明のファンでいてくださいね
こうして、好奇心旺盛なまいちゃんも大満足の工場見学なのでした~